山口県ギター音楽協会 - Yamaguchi Guitar Society

山口県ギター音楽協会 - Yamaguchi Guitar Society

第53回山口ギターコンクール
The 53rd Yamaguchi Guitar Competition

開催概要

日時 2025年8月17日(日)10:00開始
会場 下関市生涯学習プラザ 風のホール
主催 山口県ギター音楽協会

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第53回山口ギターコンクール – 目次 –

講評 /審査結果 / 進行予定 / 審査員 / 募集要項

講評

シニア部門

シニアA 70歳以上、参加7名(講評:石原圭一郎)
●西畑悟「アルハンブラの思い出」金賞
美しいトレモロと豊かな表現力で安定した演奏を聴かせた。
●高橋通康「愛のワルツ」銀賞
叙情的に美しい音楽を奏でた。
●秦雅春「前奏曲~リュート組曲4」銀賞
難曲をしっかりと最後まで弾ききった。

その他の4名も、シニアらしくそれぞれに楽曲への深い愛着が感じられる演奏を聴くことができて嬉しく思えた。ただ、受賞者に比べて、力み(脱力)、間が足りない(呼吸)、身体の硬さ(顎、首、肩)が目立っていたので日頃の練習で意識して取り組んで欲しいと思う。

シニアB 60歳以上70歳未満、6名参加(講評:石原圭一郎)
●数井宏樹「ゴヤの美女」金賞
安定した演奏で聴かせた。
●北山浩司「エチュードNo.11」銀賞
ギター音楽らしい演奏が聴けた。
●藤森英哉「前奏曲~チェロ組曲1」銅賞
丁寧に取り組んでいた。

その他の3名も、緊張からミスは散見されたが、基本を大切にしてより丁寧に楽しく技術的、音楽的に練習に取り組んで欲しいと思う。

学生部門

小学5・6年生(講評:上西達也)
●谷口穂月「スペイン舞曲5”アンダルーサ”」金賞
テンポを小気味よく揺らし、音色の変化や強弱にもセンスを感じる堂々とした演奏で金賞に相応しい好演であった。
●早稲田拓志「スペインの微風」金賞
メロディが低音に現れた時も高音に現れた時もよく歌えており最後までよく音楽に集中している印象を得た。和音が多い曲だがバランスよく綺麗に鳴っていたのが素晴らしいと思った。

中学生(講評:上西達也)
●首藤りつ「愛の讃歌」金賞
大人っぽい色気のある歌い回しが印象的。「メロディ」「対旋律」「背景としての和音の扱い方」この3つの歌い分けがとても素晴らしかった。審査員全員が高得点で評価する演奏であった。
●松木大青「ワルツOp8-4」金賞
小さくまとまる事のないスケールの大きな演奏でこの先が楽しみな印象を得た。テクニカルな部分もとても優秀だが「テクニックをひけらかす」ような演奏ではなく音楽を優先した好演であった。ギターの鳴らし方が上手いと思った。

高校生(講評:藤村彰)
●高谷真惟「ブーレ~リュート組曲1」(J.S.バッハ) 銅賞
●徳永萌木 「鐘の響き」(J.ペルナンブーコ) 銅賞
高校生部門は岩田学園(大分)から5名の参加となった。受賞した高谷、徳永は丁寧な演奏で日頃の練習が伺える。あとは曲の持つ特性など、音楽を聴いて表現に繋げて欲しい。

大学生(講評:藤村彰)
●大浦陸史 「11月のある日」(L.ブローウェル) 銅賞
曲に対しての愛着が伝わる演奏で、音楽の流れが良かった。もう技術面での向上があると望ましい。

シニア部門、学生部門 表彰

一般部門

初級(講評:上西達也)
●足立健城「ロマンス」金賞
短調の響きをよく理解しており、悲しげなメロディの中にも静かな情熱を感じる見事な演奏であった。ゆったりとしたテンポの曲なので3連音符や16分音符が甘くなったりしそうなものだが、そんなことは全くなくむしろ音楽的に上手に対応していた。
●永田初穂「緑の木陰にて」銅賞
メロディと伴奏の歌い分けがしっかりと意識されておりとても心地よく聴くことができた。短調と長調の響きの違いもよく理解しており「大人の演奏」という感じの好演であった。メロディがよく歌えていて音もよく伸びていた印象。
●竹内宏幸「エチュードOp.31-3」銅賞
スラーが多い曲だが上手に対応していて努力の跡がうかがえた。19小節目のメロディと対旋律も意識できていた。もう少し軽快な6/8拍子ならもっと上位に入ったと思う。
●田辺典子「ノクターン」銅賞
一つ一つの音を丁寧に扱っていて歌心が伝わる好演であった。6/8拍子のリズムをよく感じながらもritするところは自然に流れるような演奏で、最後の終わり方も「夜想曲」に相応しく素晴らしかった。

中級(講評:上西達也)
●北川潤二「エチュードOp.35-17」銀賞
メロディと伴奏を立体的に表現し、丁寧に音を繋いでいたのが印象的だった。ミスもほぼ無く安定した良い演奏であったが、もう少し流れるように、また滑らかに演奏出来れば間違いなくもう一つ上を受賞していたと思う
●門原新太郎「アデリータ」銀賞
力強いタッチや優しい音色などいろいろと工夫が見られて最後まで演奏を楽しめた。実はなかなか難しい中間部も綺麗に弾けていた。スケールの大きな演奏だったのでもう少しミスタッチが減ればもっと上を狙えると思う。
●松田利枝「アデリータ」銅賞
落ち着いた雰囲気と暖かい音色で終始安定した演奏を聴かせた。テンポ設定もちょうど良く、中間部は堂々とした歌い回しで評価を得た。やはりコンクールなのでミスがこの順位に影響したか。
●石井陽菜「25のエチュード~No.14」銅賞
ハッキリとした発音で爽快な若さ溢れる演奏が好印象。連続するスケールの上下も対旋律の掛け合いも見事であった。まだまだ上が狙えると思う。
●白上美喜子「エチュードOp.35-17」銅賞
メロディと伴奏の歌い分けがしっかりと意識できた好演であった。終わり付近の難所を素晴らしい演奏で表現したことから察するに本来の実力はもう少し上の賞に値するのではと思った。

上級(講評:中野義久)
●池田志昂「スペインセレナーデ」金賞
曲を良くとらえており、加速・減速によるゆらしがとても上手だった。
●杉野恵里「アラビア奇想曲」金賞
スラーが時々不明瞭なのが残念であったが、長調に転調してからの表情変化がとても美しかった。
●西川由紀子「アリアと変奏」銀賞
全体にきれいな音色でひかれていた。Var.3の対話がとても美しかった。
●板垣瞳子「スペインセレナーデ」銅賞
よくひいていたが、短調・長調での表現や、ポジション移動がよりレガートになるとさらに美しくなると思われる。
●安部晴美「魔笛の主題による変奏曲」銅賞
変奏ごとの細かいパッセージもよく弾けていたが、装飾や移動直前の音がもっとクリアにでれば、と思われた。。

グランプリ部門

(講評:橋口武史)

予選
F.モレーノ=トローバ作曲「ソナチネ~第一楽章」を課題曲とした予選が行われた。
ソナタ形式の理解はもちろんのこと、粋で軽妙洒脱な作風を表現できた4人が本選へ進んだ。

本選
●北方雅之「ファンシーP.6」「オートゥイユの夜会」第一位
手の内に入った安定感ある演奏で、昨年二位の悔しさを見事に晴らした。 強いて言えば全体的にトーンが暗い印象なので、音色をコントロールして更に幅広い表現が聴けると嬉しい。

北方雅之(第1位)

●鈴木智清「特徴的舞曲」「ハンガリー幻想曲」第二位
予選では曲の持ち味をよく表現していた。ブローウェルは面白く聞かせたが、メルツは終盤の盛り上がりがもう一歩。細かいミスが散見されたのが勿体無い。

鈴木智清(第2位)

●平賀珠緒 「ジグとドゥブル~リュート組曲2」「朱色の塔」第三位
美しい音色で素直に演奏し、聴衆賞を獲得した。これから力強さが加わることが楽しみ。

平賀珠緒(第3位・聴衆賞)

●藤枝あゆみ「プラテロと私」~”プラテロ” “メランコリー” “燕”
細部まで気を配った演奏だったが、立ち上がりが不安定な傾向。本選では制限時間を気にしたのか、弾き急ぎ気味になってしまったのが悔やまれる。

藤枝あゆみ

一般部門、グランプリ部門 表彰

審査結果

【シニア部門】

シニアA

金賞:西畑悟
銀賞:高橋通康、秦雅春

シニアB

金賞:数井宏樹
銀賞:北山浩司
銅賞:藤森英哉

【学生部門】

小学5・6年生

金賞:谷口穂月
金賞:早稲田拓志

中学生

金賞:首藤りつ
金賞:松木大青

高校生

銅賞:徳永萌木
銅賞:高谷真惟

大学生

銅賞:大浦陸史

【アンサンブル部門】

重奏

出場辞退のため開催なし

【一般部門】

初級

金賞:足立健城
銅賞:永田初穂、竹内宏幸、田辺典子

中級

銀賞:北川潤二、門原新太郎
銅賞:白上美喜子、石井陽菜、松田利枝

上級

金賞:池田志昂、杉野恵里
銀賞:西川由紀子
銅賞:板垣瞳子、安部晴美

【グランプリ部門】

予選通過者

藤枝あゆみ、北方雅之、平賀珠緒、鈴木智清

本選

1位:北方雅之
2位:鈴木智清
3位:平賀珠緒

聴衆賞

平賀珠緒

当日の主な進行予定が決まりました

9:00 生涯学習プラザ開館 (地下駐車場の利用時間は8:30〜22:30)
9:30 開場
9:55 諸注意、審査員紹介
【シニア部門】
10:00 シニアAの部(8人)
11:00 シニアBの部(6人)
【学生部門】
11:50 小学5・6年生の部(2人)
12:00 中学生の部(4人)
12:20 高校生の部(5人)
12:45 大学生の部(1人)
【アンサンブル部門】
12:52 重奏の部(1組)
13:30 ◆午前の部審査結果発表と表彰式
【一般部門】
14:10 初級の部(11人)
14:50 中級の部(14人)
15:50 上級の部(11人)
【グランプリ部門】
17:20 予選(9人)
18:20 ◆予選通過者発表
18:30 本選
19:30 ◆午後の部審査結果発表と表彰式
20:00 終了予定
※上記の開始時刻は前後することがあります。
※入場料は¥1,000(高校生以下は無料)。風のホールロビーでご購入いただきますと、終日出入り自由です。

チラシ表pdf
チラシ裏pdf

審査員

〔ゲスト審査員〕池田綾乃(声楽家)、石原圭一郎(ギタリスト)、伊東まさ子(ヴァイオリニスト)、竹内典子(打楽器奏者)、橋口武史(ギタリスト)、藤井亜希子(ピアニスト)
〔協会役員審査員〕中野義久(会長)、上西達也(副会長)、塩田万希世(事務局)、藤村彰(役員)

募集要項

各部門案内

【学生部門】

小学2年生以下 自由曲のみ(5分以内)
小学3・4年生 自由曲のみ(3分以内)
小学5・6年生 自由曲のみ(5分以内)
※参加料:3,000円(過去の入賞者も参加できます)

中学生 自由曲のみ(5分以内)
高校生 自由曲のみ(5分以内)
大学生 自由曲のみ(7分以内)
※参加料:4,000円(過去の入賞者も参加できます)

【シニア部門】

「シニアA」の部(コンクール当日70才以上)
「シニアB」の部(コンクール当日60才以上70才未満)
自由曲のみ(7分以内)
※参加料:7,000円(過去の入賞者も参加できます)

【アンサンブル部門】

重奏(人数制限なし、各パート1人)自由曲のみ(7分以内)
※参加料:一組5,000円

合奏(人数制限なし、複数人数のパートあり)自由曲のみ(7分以内)
※参加料 3~5人:一組7,500円 / 6人以上:一組10,000円
※指揮者の参加料はいりません。学生のみで参加の場合は各2割引きです。

【一般部門】

選択課題曲のみ(各級の課題曲より一曲選択の事)

初級
<課題曲>
– 金鳳花ワルツ(O.ビックフォード)~「新ギター教本(ギタルラ社)」P.25
– アレグレット イ短調(D.アグアド)~「新ギター教本(ギタルラ社)」P.31
– アンダンテ イ短調(F.カルリ)~「新ギター教本(ギタルラ社)」P.32/33
– エチュード ハ長調Op.31-1(F.ソル)~「新ギター教本(ギタルラ社)」P.34
– エチュード ニ長調Op.31-3(F.ソル)
– ロマンス ホ短調(J.K.メルツ)~「新ギター教本(ギタルラ社)」P.62
– 緑の木陰にて(C.ヘンツェ)
– ノクターン(C.ヘンツェ)
※参加料:5,000円(過去の入賞者も参加できます)

中級
<課題曲>
– アデリータ(F.タレガ)
– アンダンティーノOp.32-1(F.ソル)
– Op.35-17 ニ長調(F.ソル)
– エチュード ニ短調(N.コスト)
– 「ロマンス」- 禁じられた遊び(A.ルビラ)
– カルカッシ25のエチュードより 11番 14番 19番
※参加料:7,000円(過去の入賞者も参加できます)

上級
<課題曲>
– 「魔笛」の主題による変奏曲Op.9(F.ソル、序奏無し、テーマ以外リピート無し)
– アラビア風奇想曲(F.タレガ)
– スペイン風セレナーデ(J.マラッツ/F.タレガ編)
– ファンタジー ホ短調(S.L.ヴァイス、ホ短調版なら版自由)
– サラバンド ニ短調(G.F.ヘンデル、リピートあり、D.C無し、ニ短調なら版自由)
– アリアと変奏 ホ短調(G.フレスコバルディ、ホ短調なら版自由)
※参加料:8,000円(過去の入賞者も参加できます)

【グランプリ部門】

予選は課題曲のみ、5人程度本選進出予定。本選は自由曲のみ。
本選の採点には予選の点数が加算されます。

予選課題曲:ソナチネ第一楽章 イ長調(トローバ)
本選:自由曲のみ(8分以上10分以内、演奏開始から終了までを計測)
※参加料:10,000円(過去の優勝者は出場できません)

表彰・特典

★山口県ギター音楽協会賞
グランプリ部門優勝者は、翌年のコンクールにゲスト演奏者としてご招待
グランプリ部門優勝者並びに各部門金賞受賞者にトロフィー贈呈
各部門入賞者に賞状授与
★グリーンヒル賞
グランプリ部門最上位者に高級木製ギタースタンド贈呈
★聴衆賞
グランプリ部門本選出場者の中から、聴衆の投票により一名に贈呈

申し込み方法

申し込み受付期間:2025年4月1日~6月15日
申し込み方法:「参加申込フォーム」から申し込む。
※「参加申込フォーム」は申し込み期間のみ掲載します。

※進行運営上、締め切り日前でも募集を終了することがあります。その場合は、ホームページでお知らせします。

※参加料の納入先は、募集締め切り後に各応募者にお知らせします。参加料受領後の返金は行いませんので、ご了承ください。

>> 参加申込フォーム << ※募集を締め切りました。

お問い合わせ

Eメール ygs(at)guitar.jp(協会事務局/塩田)
Tel. 090-9608-2737(コンクール受付窓口/中野)

注意事項

☆独奏部門では、複数の級にまたがった参加は出来ません。アンサンブル部門との重複は可能です。
☆課題曲楽譜の当協会からの送付はいたしません。
☆各部門受賞者の氏名・在住都道府県、また当日撮影した写真は当協会のホームページ等に掲載されます。ご了承ください。
☆コンクールでの演奏は記録として録音・録画し、また、上位入賞者の演奏記録については後日山口県ギター音楽協会公式YouTubeチャンネルにて公開させて頂く可能性があります。申込書にある同意欄に必ずチェックをお願い致します。
☆当協会にて録音・録画した演奏データのお渡しは致しかねます。

◆募集要項は、下記pdfでもご覧いただけます。
募集要項(pdf)